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パグ大好き.com>繁殖時の危険について


パグという犬種の保存にかかわりたい、より良い性質を伸ばしたい、かわいい愛犬の子どもが見たい、子どもを産ませてあげたい。繁殖を考える理由は様々です。しかし人間の妊娠出産を考えてみてください。母子ともにリスクをかかえて結構命がけで産みました、というケースもあります。犬は安産の象徴だから、交配させて二ヶ月もすれば生まれるでしょうと楽観視するわけにはいきません。

現在の犬には四百種類以上の遺伝病が認識されていますがその数は毎年増えています。そしてその発症率は純血種に圧倒的に多いのです。そして遺伝病のほとんどが劣性遺伝病ですが、これは外見では見分けがつきません。その為どんどん蔓延してきました。

遺伝的疾患は先天的異常として生まれてすぐに発現しているものもあれば、生後何年もたって発症するもののもあります。後者の場合、新しい飼い主の元で発症する為に、繁殖者へは知らされないことも多く、遺伝的疾患に気がつかない繁殖者のもとで同じ犬の繁殖がどんどん行われていく訳です。

海外では、繁殖に際して股間節や目の検査を義務付けている所がありますが、日本では全く規制がありません。繁殖者の良心によって健康診断や遺伝的疾患のチェックが行われますが、それも義務ではないので「やった」と言われたらそれまでです。

犬の遺伝性疾患には、若年性白内障、緑内障、進行性網膜萎縮症(PRA)、幼犬性濃皮症、難聴甲状腺機能低下症、股関節形成不全(CHD)、肘関節形成不全(ED)、膝蓋骨脱臼、停留睾丸、アトピーのようなアレルギー皮膚炎等はよく聞かれるものだと思います。パグによく見られる鼻腔狭窄も遺伝による影響が大きい病気です。

実際に母犬となる犬や父犬となる犬にそのような病気が発症していなくても、祖父母犬を辿ると病気が発現していることもあります。特に愛犬の母犬がなんらかの遺伝的疾患を持っている場合、子や孫犬の代になって病気が発症することが多発するので、繁殖は控えたほうが良いでしょう。

またパグなどの小型犬は頭が大きく愛らしい顔をしています。そこが最大のチャームポイントでもあるのですが、その反面、体つきは小さく胴体も短かったり細かったりと貧弱さがあります。胴体が短く下半身が貧相な体型をしている犬種は小型犬に限らずありますが、特に小型犬はそれが顕著です。犬は本来多胎性の動物ですが、小型犬は体が小さいために子宮も小さく子どもの数も少なくなります。しかしそれぞれの子どもの頭がそれなりの大きさに育つため、出産の際に母犬の骨盤をうまく潜り抜けられないこともあるのです。結果、難産となって帝王切開となることもあります。

交配後、約二ヶ月で子犬が産まれます。大抵の犬は出産を一人で行いますが、破水が起こって十五分以上子どもが出てこない場合は骨盤を潜り抜けられない何かトラブルが発生しています。そのときは速やかに獣医師の指示を仰ぎましょう。また、犬は出産するとへその緒の処理や胎盤の始末などをそそくさとやってしまうことがありますが、胎盤は食べ過ぎると下痢を起こすため極力食べさせないでください。母犬に下痢や嘔吐があると、脱水を起こして母乳がでなくなります。
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